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フランスの田舎へ移住

フランスの田舎へ移住

フランスの田舎へ移住した友人の家へ

長年住んだパリを離れて地方の田舎に移住したフランス人友人夫婦の家を訪問。大きな家に広大な土地をを購入して、菜園や温室、農場を作ったり、旧風車のシステムを利用して敷地内の小川から電気や水を自分達で作り出したり、と自給自足のとても人間らしい生活を目指す彼等について語ります。

先々週末はパリから田舎に数ヶ月前に移住した友人夫婦宅へ。パリの不動産は地方都市や田舎と比べずば抜けて高く、その不動産額にショックを受け、子供が生まれるやいないや地方都市や田舎に移住してしまうパリの家族がかなり多いのですが、コロナ禍で更に拍車がかかり、とにかくパリからどんどん皆離れていってしまいます。元々外国人、移民だらけのパリですが、そのうち首都パリ、パリ郊外の地域圏であるイルドフランス(Île de France)の居住者の大部分が外国人になってしまわないか?何て思ったりもする程。

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さて、パリから車で2時間40分、パリオステルリッツ駅(gare d’Austerlitz)から電車で1時間50分のサントル ヴァル ド ロワール(Centre-Val de Loire)地方アンドル県(Indre)にあるイスーダン(Issoudun)と言う小さな町へ引っ越した友人。

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極左派で、会う度にフランスの政治家だの、フランスの億万長者を悪評、2012年にベルナール アルノーがベルギー国籍を申請した時には(←フランスの高い税金逃れの為)、ある夜レストランで永遠とまるで演説の様に彼を酷評、勿論多くのフランス人から反感をかい結局申請を断念した彼ですが、そしてもう10年以上も前に夜21時、22時にサラリーマンで帰宅する生活(←日本じゃ当たり前?)にはうんざりしてサラリーマン生活をやめて小さなアパルトマンをパリ、そしてパリ近郊にローンで買い、工事をせっせとして今ヨーロッパで大流行のAirbnb(民泊)を始めたとても個性の強い彼女。一般的な賃貸よりもAirbnb(民泊)でレンタルした方がより多く収入が得られるからと。そして、この10年、旦那様とずっとパリの狭いアパートを脱出して田舎に大きな家を買う、と言う目標があり、やっと去年長年の彼等の夢が叶ったわけです。

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そう、階級主義、拝利拝金主義、エリート主義を嫌い、特に首都パリはその象徴でもあり、社会の平等性に常に固執しており、いわゆる社会が作り出す «システム»に沿って生きる事を完全に辞め、自分流に生きる事にした様です。

そんな訳で一体どんな田舎にどんな家を買ったのか?好奇心いっぱいで田舎へ🚗。

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イスーダン(Issoudun)と言う街の外れにある家に到着。こちら門から入った時の外観。かなり広い、と言うか広すぎる敷地ですが家の外観も中々素敵です。周りは割とモダンな家ばかりなのですが、この家は1400年代に建てられた元々は風車小屋で、先の大家がかなり工事をして現在の姿になったとか。

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旧風車小屋であった為、家の横、と言うか彼らの庭、敷地内には小川が流れています。とんでもなく広いお庭と言うか、敷地でまず外を散歩。この庭、敷地内には鹿がよく現れ、実際滞在中何匹か見かけました。

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小川では魚釣りが楽しめ、又鴨や、鷺(サギ)がよく現れます。こんな広すぎる庭、敷地をどうするのか?と聞けば、ポタジェ(家庭菜園)や、温室、小さな農園(←ヤギを買って飼うそうです)そしてプール(←Airbnb客用に)を作るそうです。この広い庭、敷地、洪水の可能性は決してゼロではないそうで、家などの建築は禁止されているそうです。丁度彼等の家のバルコニーからが建築可能エリア。

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木でできたテラス、そのうしろは広いキッチンになっています。

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このテラスで春から秋は毎日食事が取れ、何だか凄い日常ですねぇ~。かなり現実離れした生活。

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写真を撮っていませんが、この家の後側には、旧牛小屋、鶏小屋、トラクター用駐車場の廃墟となったままの小屋、建物があり、全部こちらも工事して、Airbnb(民泊)にしてしまう、との事。彼等の住居内も3階まであり、部屋数が多いのでそちらも部屋の一部をホテルの様に貸すシステムであるシャンブル ドット(Chambre d’hote)にするつもり、と。従っていくつもの寝室は全て工事中でした。ただ、あまり観光ゾーンではない気がしますが、南下する旅人達の通過点になり、途中休憩、又は週末滞在、が多くなりそうな気がします。

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建物の横には、何だか古びて壊れかけた古屋跡が。昔、風車横の川での洗濯場所として使われていたそうで、こちらは夏用の外キッチンにするそうです。

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こちらは家内、居間。大きな暖炉が居間に暖かさや、ある種の雰囲気を与えています。

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クリーム色の石の床や壁も中々雰囲気あり。

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デコレーションはともかくとして、この石造りの家自体が素敵なのかも。

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やはりフランスではモダンな家よりも昔風の石造りの家の方が古くても雰囲気、魅力があると思います。

そして居間の奥には広いガラス張りのキッチンがあり(ちなみにこのキッチンは後から先の大家によって付け加えられた建物です)、

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こんな自然の風景を見ながら、広~いキッチンで料理が毎日出来たら…と思わずにはいられません。うらやましい。。。

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とにかく以前から旧風車小屋、建物の家を彼等は探していたのですが、旧風車のシステム、小川の流れなどを利用して水や電気などを自分達で作り出して、完全に自給自足の生活を目指している様です。野生動物もいるので狩りをしてそのお肉を食べる事だって可能だし。何かがこの世界に起こっても、彼等は国や他者へ全く依存せずに生きているける訳です(笑)。。何せ、極左派の彼女。現在のインフレーション下でもとにかく非常にフランス政府と繋がりが深い石油大手や電力会社大手は物凄い請求額を国民から吸い取っており、石油会社の今年の利益は過去最高にさえ達したとか、そんな賄賂だらけの企業にお高い請求書の支払いをする事さえ彼女は納得できないのかも、十分理解できます。

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と、将来へ向けてのこの夫婦の計画、工事は物凄く、一緒にいた他の友達は、そんなすごい量の工事計画で、そうこうしているうちに人生終わっちゃうんじゃないの~?と皮肉ぶって言っていましたが(確かに人生が工事で終わってしまわないか?と私も思った程)、何せ丁度数ヶ月前に40歳になったばかりの夫婦で決して若い、とは言えないので。。。流石皮肉好きなフランス人の一言。。。

数年一緒に働いた事がある彼女ですが、とにかく個性が強くて普通にパリでサラリーマンをしていた彼女が完全に社会の « システム »とは異なる生活をし出し、その行動力と勇気にはある意味脱帽。例えそれがフランス社会へのフラストレーションから来た物であっても。。。

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小川のせせらぎを聞きながら、料理、散歩、食事、そしておしゃべり好きで、とても友好的な彼女は、友人を呼んだり、民泊を始めて旅人を招いたり、とこの自然に囲まれた田舎で又新たな生活をスタートさせていく様です。勿論完全に彼等の計画が終了するのはかなり先の将来?になるでしょうが、それでもこうして夢を持ち、友人達にその計画を明確に語る彼女の姿には感心。きっと、年金とかもあてにせずとにかく自分達で生きるんでしょうね。

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ちなみに、友人の旦那様はパリの某企業のサラリーマンですが、テレワークで、2週間に一度(1日)会社に顔をだせばいいらしく、2週間に一度は電車でパリに来ているそうです。この友人もパリ、パリ郊外のAirbnb(民泊)の件で頻繁にパリには来ている様です。ちなみに犬と3人暮らしの彼等です。

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パリへの帰途中車内で、何だか現実離れした夢の様な生活だね、あーゆー生活も悪くないかもよ?何てぽつっと言う彼。バカンスや週末にフランスの地方、外国、の都市、田舎に滞在する度にあまりに物価が高過ぎて、決して安全とは言えなく、詐欺師ばかり、汚く、ととにかく非常に生きにくく疲れる攻撃的な社会である首都パリでの生活がアホらしく感じてしまうのは毎度の事。今回も改めて生き方について考えさせられる楽しい週末田舎滞在でした。。。

さて、この週末田舎ショート滞在を動画にしたのでよかったらご覧ください。