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自由を奪われたフランス人

自由を奪われたフランス人

フランスの自由

フランス共和国の標語である自由、平等、友愛。この自由がコロナウィルスのせいで脅かされているフランスの現在の状況。この自由に対してあくまで外国人としての自分の観点とフランス人の観点ではかなり違いがある事に気付きました。

フランス共和国の標語である自由、平等、友愛。この自由こそ初めてフランスに足を踏み入れた時から正に体感、又自分がこの国に魅了されたフランスの一面でもあります。長く住んでいると確かに友愛も感じますが、一方平等はどうかとなると、ヨーロッパ特有の階級社会が根強く残っている為か正直あまり感じません。

この自由。コロナウイルス下で厳しい制限を強いられてきたフランス人。フランス人はとにかく人から命令される事を嫌いますが、コロナウイルスが広がり始めた3月から5月までのロックダウン時にはあまりに未知のウイルス、前代未聞の出来事でもあり普段文句や愚痴の多い流石のフランス人も驚き動揺を隠せず口をぎゅっと締めて政府が発表した規則に従っていました。

しかし、第一回目のロックダウン解除後からはとにかく普段のフランス人に戻りそれ以降何かと政府が新たに感染抑制の為に出す制限や規制に皆文句ばかり。普段のデモまで戻ってきました。傍、こんな彼らは本当にどうしようもない人種だ、とフランス人に嫌気さえさしていた自分。

そんな中姉からフランスに関するお勧め記事が送られてきたので読んでみました。

記事はこちらからご覧ください。

かなり興味深くなるほど、と納得する記事です。

20年以上住み続けてきたフランスですが、割と否定的に彼ら(フランス人)を見てきましたが、このフランス人作者の記事を読むと、言われてみれば確かに毎回マクロン大統領の演説は自分はまるで王様、国民はまるで子供の様な話し方。ここ数年、そしてコロナ禍で中央集権、官僚主義がますますひどくなったのも事実。旧体制である身分制社会とはまでは行かなくてもここ数年で貧富の差はかなり拡大、何だかこの国を見ていると昔からあまり実はシステム自体変わっていないのではないか?何てさえ思ってしまいます。

11月の第2回目のロックダウンに入ると多くのフランス人は、これは集会やデモ(フランスは毎週デモだの集会だのその暴徒化で都市部は混沌としています)などを禁止するのに都合の良い政府の対策なんだ!とまで呟いており、挙句に非常事態宣言が2月まで延長されると、又フランス国民達はいらいら。何が気に入らないのか?と問えば、血眼になって、非常事態宣言下ではフランス政府は彼らの権限で勝手に法律まで変更でき好き放題!と。

はぁ〜なるほど。と自分は外国人であるせいか?客観的にフランス人や彼らの行動を見ていますが、彼らはあくまで主権は彼らにあり、真の自由と民主主義を愛している様で、この記事を読むと何だかフランス人からの観点をよく理解できてしまいます。

ただ、ある意味革命を起こした民族であり、革命精神というものは現代フランス人からも感じられる程。つまり、コロナが収束したらそれで終わり、と言うことはまず考えられず、確かに最初から間違えていた政府のコロナ対策に対して政治家達は訴えられ裁判にかけられるのではないでしょうか。実際、元首相、元保健省大臣、現政府保健機関の上層部などの自宅や事務所には家宅捜査が既に入りました。

フランスの多くの病院は公立病院であり、政府への援助を何年も前から求めていましたが、援助どころか予算削減(確かにパリ、パリ近郊の公立病院に行くと病棟を見ただけで資金不足を感じます、勿論医療体制は最高レベルですが)。そして数年前までに大量にあった手術用マスクも今後必要なし、と判断し、以前の保健省大臣はその大量な在庫を処分さえしてしまいました。。。挙句の果てに3月上旬時点でマスクをしても意味がない、とテレビで国民に演説しまくっていた元フランス保健大臣、元首相はその週間後からは皆マスクをしろ、しろ、と。どう見てもおかしいですよね。

コロナ収束後?にこの国は、奪われた自由を取り返し、そして更に溜まった政府への不信感でデモだの暴動だのが更に凄くなる予感がしてたまりません。

コロナウイルスのせいで脅かされているフランスの自由。この自由に対してあくまで外国人としての自分の観点とフランス人の観点ではかなり違いがある事にこのフランス人作者の記事で気付かされました。