今年の2週間のイタリアトスカーナ州でのバカンス。今回は宿を一週目と二週目で変えてみました。まず一週目はトスカーナ州ピサ県にある中世の村ヴィコピサーノ(Vicopisano)に。
とても小さな村でいくつかの小さなレストランや商店がある以外は特別に何か見所がある訳ではありませんが、小高い山、田園風景に囲まれ、古い中世の街並み(村並み)、そのひっそりとした佇まいがいかにもトスカーナの隠れ屋的村らしく魅力的な村と言えます。
それ故かなりの外国人観光客、特にオランダ人、ドイツ人がバカンスシーズンには多くこの村に滞在します。
この村の一番の魅力と言えばVia Lanteにある美味し過ぎる30metriquadri (Via Lante, 32, 56010 Vicopisano PI, Italie)と言うレストランの存在。宿が同じ通りにあり到着日の夕方早々宿の大家から勧められあれよあれよと半強制的に行く事に。とりあえず今夜はここでいいかなっ、と値段もメニューも見ずに不安混じりでテーブルへ(←メニュー看板が最初出ていなく)。
しかし、最終的にはこのちょっとした最初の不安を覆してくれる様なレストランでした。結局この到着日、そしてその1週間後に東京から合流した日本人の友達が来てからも又行き短期間で2度も行ってしまった程。
オーダーしたのは、
ボンゴレのニョッキ、
オール アマトリチャーナ、
バターとアンチョビのスパゲティ、
ビーツと黒キャベツクリームの鱈揚げ
セレクトされたチーズミックスパスタ
冷えたトスカーナ産白ワイン、ローマ産白ワインと一緒に頂きます。又この白ワインが最高に美味しく。
とにかくとんでもなく全てが美味しいレストランなのです!フランス語を話すかっこいい若手シェフと、かなり面白くユーモアのセンスがありサービス精神旺盛なローマ出身のサービス担当の男性。多分二人で共同経営でしょうか?後者の男性は京都に日本人の親友がいる、とうるさくこんな小さな村に日本人が来た事を嬉しく思っていた事でしょう。メニューに神戸牛も!
2度目に行った時にはウェルカムワイン(食前酒)に食後酒までサービスしてくれました。泥棒、ペテン師、不浄、不誠実なイメージが常につきまとうスペイン、イタリア、フランスの様なラテン国でこんなサービスをされた事自体に驚き、感心、その分チップも20%お礼に置いていきました。
美味しい料理にワイン、そして当日フランスからのファミリーが私達の他にもう1組いたせいか?フレンチミュージックもかかっており、イタリア人は勿論その他英国人、フランス人、ロシア人、ドイツ人、日本人、とこんな小さなトスカーナの村でもとにかくインターナショナルでまるで交流の場の様でかなり可笑しく楽しい夜を過すことが出来よい思い出に。人生でこうして良い思い出を作っていく事って特に歳をとるにつれて大事かも。又いつか戻りたい場所の一つになりました。
ちなみに、この2週間のイタリア滞在中に訪れた他の幾つかのレストランの中でこのレストランが一番美味しかったです。東京から来た日本人の友達、彼、8歳の息子まで皆同意見。
大家にフィレンツェとルッカの美味しいレストランを教えて欲しいと聞くと、そんな都市部ではなく、トスカーナはこの様な小さな村にこそ美味しいレストランがあるのよ、との御返答。後々悟りましが、確かにイタリアでは彼等の言う通り小さな村の庶民的なレストランの方がシックでより高そうなレストランや都市部のレストランより遥かに美味しいのではないかと。